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栄養成分名
・用語
意 味
コラーゲン
(Wikipediaより一部抜粋)


コラーゲン(ドイツ語: Kollagen、英語: Collagen)は、真皮、靱帯、腱、骨、軟骨などを構成するタンパク質のひとつで、多細胞動物の細胞外基質(細胞外マトリクス)の主成分である。体内に存在しているコラーゲンの総量は、ヒトでは、全タンパク質のほぼ30%を占める程多い。また、コラーゲンは体内で働くだけでなく人間生活に様々に利用されている。ゼラチンの原料はコラーゲンであり、化粧品、医薬品などにも様々に用いられている。


機能
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コラーゲンは、様々な結合組織に、力学的な強度を与えるのに役立っている。若干の弾力性もある。特に、腱の主成分は上述のコラーゲン繊維がきちんとすきまなく配列したもので非常に強い力に耐える。腱には、筋肉が発生した引っ張り力を骨などに伝え、運動を起こす際に非常に強い力がかかる。また、骨や軟骨の内部では、びっしりと詰め込まれたコラーゲン細繊維が、骨や軟骨の弾力性を増すのに役立っており、衝撃で骨折などが起こることから守っている。また、皮膚の弾力性や強度に役立っている、などである。
一方、こうした従来から知られている機能とは別に、コラーゲンが、それに接する細胞に対して、増殖、分化シグナルを与える、情報伝達の働きも担っていることがわかってきている。


産業利用
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ゼラチン
ゼラチンは、高温(哺乳類から抽出されたもので40度前後、魚類から抽出されたものではそれより低い温度)で変性させたコラーゲンである。コラーゲンのらせん構造は、高温では壊れて三量体が解離し、立体構造が変わったトロポコラーゲンが遊離する。これは、水に溶けるなど、コラーゲンとは異なった物理的・化学的性質を示し、ゼラチンと呼ばれる。ゼラチンは、コラーゲン配合と表記されている化粧品や補助食品、あるいはゼリーの原料として用いられる。主な原料はウシやブタなどの大動物の皮膚、骨などや魚類である。乾燥する際の形状によって板ゼラチンと粉ゼラチンに分かれる。
コラーゲンらせん構造のフォールディングとアンフォールディング反応には、濃度依存性および履歴現象がある。低濃度のコラーゲン溶液を用いた実験では、変性温度が単離した動物の体温以下になることが知られている。


アテロコラーゲン
コラーゲンの両端には、コラーゲンの主たる抗原部位であるテロペプチドが存在する。この部分を酵素処理で取り外すと、コラーゲンの抗原性が極端に低くなる。これをアテロコラーゲンと呼び、医療用のインプラント材料や組織工学用の足場材料に応用されている。また、一部の化粧品にも利用されている。


・コラーゲンペプチド
コラーゲンペプタイドとも呼ばれる。コラーゲンを酵素処理で分解し、低分子化したもので、食品として摂取した場合、体内でアミノ酸に分解しやすいため、吸収性が高められている。ゼラチン同様に水溶性を持つが、ゼラチンのように低温でゲル化させる性質はない。健康食品として摂取されたり、保湿性があるために、化粧品原料にも用いられる。原料として、ウシ、ブタなどの家畜の他に、ヒラメ、サケ、スズキなどの魚類の皮や鱗を使う例が多い。産業原料として、粉末の他、水溶液で流通する場合もある。


健康食品としての意義
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コラーゲンを多く含む健康食品が、皮膚の張りを保つ、関節の痛みを改善すると主張され販売されている。これらのコラーゲンを使用した商品は高額なものが多く、臨床データに基づく科学的な効果の裏付けもされていない。国立健康・栄養研究所の解説書においても、健康食品としての有効性(=コラーゲンの経口摂取による効能)については科学的に十分に証明されていないとなっている[1]。

蛋白質の一種であるコラーゲンはアミノ酸単体であるグリシンとプロリンと、プロリンが水酸化されたヒドロキシプロリンで構成されている。蛋白質は基本的に消化に際し単アミノ酸やアミノ酸2-3個程度のペプチドまで分解されて吸収されてしまうため、コラーゲンを摂取しても直接体内に吸収されるわけではない。さらにヒドロキシプロリンは体内に存在しても、皮膚のコラーゲンを作る線維芽細胞に取り込まれず、グリシンやプロリン自体は、ごく一般に存在するアミノ酸である。従ってコラーゲンを体内で生成させるためにコラーゲンの構成要素であるアミノ酸を摂取するという目的でコラーゲンを選択的に経口摂取しても、必ず体内でのコラーゲン生成に使われるとは限らないと考えるべきである。

しかしながら、ヒドロキシプロリンを含むペプチドは細胞の働きを活性化させる様々な生理的活性が知られており、コラーゲンを経口摂取することでヒドロキシプロリンペプチドの血中濃度が長時間上昇すること、ペプチドが損傷した線維芽細胞を刺激し再生を促進することが明らかとなった[2]。ただし、体内におけるコラーゲンの合成にはリシンやビタミンCが別途必要である。また、実際に一部の臨床的症状に有効性が認められたという論文[3]も提出されている。このように、間接的な経路によってコラーゲンペプチドが体内でのコラーゲン線維の新生に寄与する可能性は示唆されている。

コラーゲンを配合した化粧品が数多く販売されているが、コラーゲンは主に保湿剤の目的で使用されている。皮膚表面に塗布することにより潤いを感じることはできると思われるが、塗布したコラーゲンが皮下に吸収・利用されることはありえず、健康な皮膚の細胞が自らコラーゲンを産生し皮膚組織に組み込んだものの代替とは言えない。




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